自己主張できず我慢してしまう方へ
みなさんは、人に意見や指摘できますか?
普段、周りにあわせがちで、自分のきもちをなかなか言えない方や、言い方がわるく相手の反発をかってしまう方もいるのではないでしょうか
たとえば、帰りぎわに仕事をふられたとき、先約があったとしても断れない方がいるかと思います。
理由としては、
"断ったらいけない"
”自分勝手と思われる”
"見捨てられる気がする"
”どうせ言ってもしょうがない”など。
無用なあらそいをまねかないよう、いつも自分を我慢させるため、積もりつもったストレスが時に爆発し、関係性がこわれて、自己嫌悪におちいってしまう。
爆発はせずとも、いやな感情は相手にもつたわってるものなので、なるべくストレスはためないに越したことはありません。
今回は、いつも言えずにモンモンとしてしまう方に、言うことでストレスをためこまず、相手にもすっと入る伝え方で、対等な人間関係をきずく技術をおつたえします。
性格を変える必要はないんだね
これはスキルだよ
自己主張とは
自己主張(じこしゅちょう)とは、人間が社会において、自己の意見や考えや欲求などを他人に伝えるということである。
自然のきびしい西洋文化では、自然から自己を切りはなすことで生き抜いてきた経緯もあり、特にアメリカでは、自己主張できない人は情けないと感じられるようです。
一方、日本は豊かな自然がめぐみもたらしてくれるため、自然と一体になることを好みます。そのため自己をけすことを快しとするところがあります。自己主張するとわがままで協調性がないと思いこんでしまうようです。
では、自己主張とは、わがままなことなのでしょうか?
わがままとは
[名・形動]自分の思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。気まま。ほしいまま。自分勝手。我が儘(わがまま)の意味 - goo国語辞書
我がままの"我"という字は、矛(ほこ)に戈(ほこ)で、どちらも武器をあらわします。
相手に向けば相手を傷つけ、我慢をすれば自分がやられるものかもしれません。
それぞれの違いを見てみると、
・自己主張は”自分の思いを伝えること”
・わがままは”思い通りにふるまうこと”
つまり、伝えるだけか、行動するのかがポイントです。
つまり、”思いを伝えること(自己主張)”自体はわがままなことではないんです。
では、どう伝えたら、自分も相手も抵抗なくいけるのか。
伝え方の大原則
一般的に、自分の思いをつたえる時、「あなたにこうしてほしい」「あなたはこうすべきだ」と主語を”あたな”にしてしまうと角がたちます。
相手と信頼関係がとれていなかったり、怒りの感情がともなうと、相手の反発は強まるばかりです。
これを、”YOUメッセージ”といいます。
実は、褒めるというのもYOUメッセージと言われます。介護や医療現場などで、若手が年配の方に「(あなたは)○○できてすごいねー!」なんて言うのは上から目線になっており、失礼なことです。
それに対して、「わたしはこうしたい」「わたしはこうされると悲しい」など、主語を”わたしは”にして伝えると、本人のきもちのことなので否定はできないのです。
これを”Iメッセージ”といいます。
自分の意見をつたえるときは、Iメッセージがよいといわれています。
帰り際に、仕事をふられたとしても、
「このあと用事があるので、(わたしは)つらいな」とか
「このあと用事があるので、(わたしは)明日一番にやりたいと思います」など
そんな表現にすることで、相手も反発が起きにくく、かつ、言わないことのストレスが減ります。
あくまで押しつけるような言い方ではなく、さらっと伝えることがポイントです。
それにより、無用なストレスが減れば、自然とやわらかなオーラとなり、よい人間関係につながるものです。
自分のきもちを言うことに慣れてない方は、今日は寒いなーとか、少しねむいなーとか感じることから始めるとやりやすいですよ。
まとめ
・自己主張はわがままではない。
・自己主張をすることで、よい関係性を築くこともできる。
・その伝え方は、YOUメッセージではなく、Iメッセージがよい。
しかし、人間関係はスキルだけではうまくいきません。いつもわがままを言っていたらどんなスキルをつかってもうまくいかないでしょうし、相手の心理状態によっては、何をしてもダメなことはあるものです。
いつも周りを優先して、我慢しがちな方には、この先ずっと元気でいてほしいです。だから、こうした知識をもって、不用意なことで起きるストレスから身を守ってほしいです。
それでも言うのに抵抗があれば、言わないことの不満と、言うことの不安、どちらがつらいか自分の胸に手をあててみてはいかがでしょうか。
最終的には、言ってもいいし、言わなくてもいい、どちらでもいいの心境になれたら、とても自由でとても楽だとおもいます。