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【アドラー心理学】普通であることの勇気

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アドラー心理学の”嫌われる勇気”をご存知の方は多いかと思います。

 

アドラーは心理学の世界では3大巨匠(フロイトユングアドラー)のひとりですが、岸見一郎先生によって一躍有名になりました。

 

”理論はシンプルだが実践が難しい”といわれ、どうやら実践しないとわかっていることにならないようです。

 

今回は、岸見一郎先生著の”嫌われる勇気”、”幸せになる勇気”以外として、岸見一郎流アドラー心理学 自由に生きるヒントから、”普通であることの勇気”についてお伝えしたいと思います。

 

 

基礎編

今の時代は生産性で人の価値をみてしまう。自分は何ができるから価値があると思ってしまう生き方にアドラーは警鐘を鳴らしている。決して平凡であり続ける意味ではない。人からの評価と価値を区別し、ふつうの自分を受け入れる勇気、自分には価値があると思える勇気をどのように人生で活かせばいいのか、その内容を基礎編で紹介。https://audiobook.jp/product/233622

 

人は自分の行動にしか価値がないと思い込んでしまいます。でも、赤ちゃんのように存在自体でも貢献できます。

 

いつもがみがみ言ってしまう親子関係も、もし、事故で死にかけてしまったら、生きていてくれるだけでいいと誰しも思うはずです。


理想と比較すると現実はすべてマイナスになってしまいますが、生きてるだけでよかったと思えばすべてプラスに変わります。

 

今の時代は生産性で人の価値をみてしまいがちですが、ふつうである自分の存在自体に価値があると思える勇気が大切ではないでしょうか。

 

そして、アドラー心理学の基本的な考え方は、何か問題行動がおきたとき、なぜおきたのかその原因を考えるのではなく、なにをしたかったからか その目的を考えるのが特徴の一つです。 

 

たとえば、子供が腹痛を理由に学校を休んだ場合、

 

とかく周りの人は、休んだ理由を親のせいにしたり、子供のやる気のせいにしたり原因探しをしがちです。

 

アドラー心理学では、何の理由もなしに休むことはできないため、自ら症状を作り出してしまうと考えます。

 

いままでの心理学では、過去の原因に答えを求めました。そういった意味では、現代西洋医学も科学も同じ原因追求方の視点でしょう。

 

アドラーの斬新なところは、トラウマを含め過去に支配されない生き方であり、主体的な生き方を取り戻した目的論を提唱したところといわれます。

 

そこで、自由に生きるヒントとして下記3つをあげています。

 

➀嫌われていることを恐れる限り、自分の人生を生きられない。

 

②自分や他者について理想を見ない。ありのままの自分を受け入れること。

 

③過去でも未来でもなく、今にスポットライトをあてる。

 

人は小学校3~4年生くらいでライフスタイルが確立されるようです。一度確立されると、変えることに不安を覚えますが、それを変えるためには、貢献することが重要と述べています。

 

人の悩みはすべて人間関係で起こりますが、同時に、生きる喜びもすべて人間関係から起こるためです。

 

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実践編

 

叱るvs褒める、どっちが重要なのか!叱ることは人の判断能力をなくし創意工夫が出来なくなるという。叱るのは即効性はあるが、有効性はない。問題の原因を追及しても問題は解決できない。なら、褒めればいいのか。そういうことでもない。対等な人間関係を築くためには、人の貢献に注目することである。叱る こと、褒めることの問題を指摘し、本来あるべき人間関係の在り方について実践に活かす方法をご紹介。https://audiobook.jp/product/233622

 

関係性がとれていないと、指摘すると反発をうみます。

 

子育てについても、叱る親ほど過剰に手を出してしまっているようで、まず、どうしようと思っているのか聴いてみることが大切なようです。

 

結局、子供の問題行動は、叱ってるからこそやめないのであって、叱ることは即効性はあるけど、有効性はないようです。

 

また、褒めるという行為も、相手を下に見ていることであり、褒められた側も褒める人がいなければ適切な行動ができなくなると言っています。

 

大切なのは、”ありがとう”、”助かった”などという貢献感をたたえる言葉であり、行為に対してだけでなく、存在に対してもありがとうと声をかけることが重要とありました。

 

よい人間関係には下の3つが大切なようです。どれも実践するには勇気が求められます。

 

➀相互尊敬

愛と尊敬だけは強要できないようです。尊さとは、いつまでも一緒にいれるわけではないというところからくる感情です。まずは、私から相手を尊敬する勇気が求められます。

 

②相互信頼

信用のように条件付きではありません。この人の言動にはよい意図があると信じてみる。課題を解決する力があると信じてみる勇気が求められます。

 

③協力作業、目標の一致

勝手に一人で解決しようとしていないか、相手に相談してみる。これも勇気が求められます。

 

貢献感がカギ

人の健康を損ねる根底には競争があるようです。今の世の中、競争はどこにでもありますが、だからといってそれがノーマルとは言えません。競争ではなく協力を求めるべきだとありました。

 

氷河期に人口が数千人に減った時、現生人類だけは、他者と協力し合えたことで生き延びたと言われます。そして、見ず知らずの人とも分け合える能力は、いろんな心理実験を通しても実証されている人の本来の姿のようです。

 

貢献感とは、自己満足でも構わないようです。たとえば、車を運転して他者に道を譲るなど。相手が喜ぶ喜ばないではなく、社会の一員として貢献している感覚が大切なようです。

 

ブログやSNSなどやっていると、周りに承認されないととてもストレスを感じてしまうものです。しかし、アドラーは貢献感があれば承認欲求が消えると言っています。

 

人の幸せとは、誰かの幸せに貢献できた時、感じるものかもしれません。