痛みのない生活への道

肩こり・腰痛の対処法

スマホ見すぎて首がこる方へ

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いま、スマホやパソコンで顎を前に突き出して読んでる方がいたら、ストレートネックは他人ごとじゃないかもしれません。

 

ストレートネックとは、長時間スマホやパソコンを見ることで、首の骨がまっすぐに歪んでしまう状態をいいます。

 

当院では脳神経外科を行っているため、首から上の症状で来院する方が多く、ストレートネックで肩こり頭痛など訴える方が年々増えています。

 

通常、ストレートネックは日々の座位姿勢により進行します。首周りにコリが出始め→骨格が歪みだし→骨が変形していきますが、変形とまでいくと元には戻りません。

 

早めに予防することが、肉体的、精神的、経済的に負担を減らす最善の方法です。

 

今回は、ストレートネックのメカニズム、予防法をお伝えします。

 

ストレートネックの起こり方

正常では、背骨は前後に弯曲しています。人はもともと四足動物から二足歩行に変化したので、背骨には、頭を支える支持性と、体を動かす柔軟性という相反する機能が求められました。

 

弯曲することで、動きまわっても衝撃吸収できるよ

まっすぐだと頭に振動が響くよね

 

頭はスイカほど重たいため、スマホやパソコンを長時間行うと、首の筋力では補いきれず、筋肉を緊張して固めます。

 

それでも対応できなくなると、骨を一直線にさせて頭を支え、さらに骨がつぶれ靭帯も肥厚化させてなんとか支えようとします。

 

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変形までいくと元には戻りません。骨や靭帯が脊髄を圧迫すれば、首から下に痛みやしびれなど起こってしまう可能性も高く、何するにも辛い状態に陥ってしまいがちです。

 

当院リハビリテーション科ではレントゲンやMRIなど画像をみて、骨が歪んだり変形している方の症状を緩和しますが、50代をピークに頚の疾患の方が多く、50代からは腰の疾患が増えだします。

 

でも、背骨は一続きのため、首だけがストレートではなく、腰から首までストレートの方も多いです。

 

2019年4月から5か月間、治療経過のデータをとったところ、

 

リハビリ指導のもと自己療法(自分でケア)して、痛みが当初の半分以下になった方は全体の50%

 

逆に、自己療法せず、痛みが半分以上のままだった方は28.6%で、有意に差が出ました。

 

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結局、日々の生活のなかで痛みがでているので、自分でケアをしないと痛みは出続けてしまいます。

 

もし、神の手があってその場で症状とったとしても、結局、本人が自分で行動変容しない限り繰り返します。それが慢性痛の本質なのです。

 

ストレートネックの予防法

ここでは、慢性的に肩こりがあって、証明写真を撮ると首が歪んでいる方を想定して、予防策をお伝えします。

 

先ほど、ストレートになるのは首だけじゃないとお伝えしました。細かく言うと、頚椎ー胸椎ー腰椎ー骨盤がありますので、その全体を調整することが求められます。

 

そこでストレッチポールの出番です。円柱状のポールの上に寝るだけで脊柱から骨盤すべてに刺激が入るのでとても合理的です。

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私はストレッチポールのBASICインストラクターを取得していますが、症状に合わせて下記3つにわけて指導しております。

 

➀ベーシックセブンエクササイズ

全身が緊張している方向けにリラクゼーションを図るエクササイズ

 

②骨盤エクササイズ

主に骨盤の歪み対策として、骨盤と股関節周りの柔軟性と支持性を高めるエクササイズ

 

③胸郭エクササイズ

主に肩こりやストレートネック対策として、胸部周りの柔軟性と支持性を高めるエクササイズ

 

今回は、③の胸郭エクササイズのやり方をお伝えします。

 

自己チェック

エクササイズ前後に変化を確認しましょう。

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エクササイズ

①小さな揺らぎ運動

全身の力を抜いてゆらゆら身体を揺らすことで筋肉をほぐすエクササイズです。

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②クレッセント

肋骨を正しい位置に戻し、バストアップをはかるエクササイズです。

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③ツイスター

腕をつかみながら身体を左右にひねり、くびれをつくるエクササイズです。

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④肩交互運動

長時間のデスクワークで固まった肩甲骨の筋肉の緊張をほぐすエクササイズです。

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⑤首周りの筋トレ

頭でポールを5秒おしつけましょう。それによりストレートネックを予防します。

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なお、画像はストレッチポール公式サイトから引用してます。

出典 ストレッチポール公式サイト|効果的な使い方 / 背骨

 

ストレッチポールの種類

通常のタイプは直径15cmと太くやや硬いため、小柄な方(女性や子供)むけに開発されたのが直径12.5cmの柔らかなMXタイプです。

 

安い類似品も多く見かけるのですが、私が10種類程度見比べたところ、すべて直径15cmでした。

 

私は、ストレッチポールをセルフケア法としてかなり重宝しています。というのも、ストレートネックだけではなく、慢性疲労のリラクゼーションや睡眠導入としても活用できるためです。

 

なにより家に帰ったら運動する気が起きない方でも、ポールの上で寝るだけなので楽だからです。

 

また誰がやっても効果を感じやすく(再現性が高い)、体調によらず刺激が適度(安全性が高い)なことも理由です。

 

まずはバスタオルを丸めて輪ゴムでくくったもので代用し、効果を実感してから購入を検討されてもいいのではないでしょうか

 

セルフケアして、肩こり緩和と、ストレートネック予防、ついでにバストアップとくびれをものにしてください

 

何か質問などあれば、「問い合わせ」からメール頂けば、わかる範囲でお答えいたします。