朝起きると頭痛がするひとへの処方箋
朝起きて頭痛がするひとは、寝ているときに力が入っていることが多い。
睡眠環境がわるくて緊張しているか、夢を見て緊張しているか、日中の仕事のストレスで緊張しているからだ。
現代人は古代人とくらべ、睡眠が不足し、ストレスは増えたといわれる。
ここでは、朝起きるといつも頭痛がしてつらいひとに、睡眠環境のととのえ方と、ストレスの鎮め方についてふれる。
睡眠環境のととのえ方
体に合った寝具をえらぶ
布団やまくらと接する面積が広いほど、体はリラックスしやすい。そして、寝返りがスムーズな寝具ほど、体の負担が分散される。
それらを満たすには、まくらは首のしたまでおおうものがよい。
おすすめは、いまつかっているまくらの上に、うすい掛布団をクシャっとあつめて首の下までもぐりこませること。
これにより接する面積が広がるし、寝返りしても頭がガクッとおちにくい。
ちなみに、低反発のマットレスはやわらかすぎて寝返りがうちにくいのでNGだ。
布団には一人で寝る
寝室は、あまりに無音で一人きりだと、ひとは安心できない。
人類史99.9%の狩猟採集時代では、家族や家畜のざったな音のなかで寝ていたからだ。
しかし、小さな子供と一緒の布団でねる母親ほど、無意識に子供をつぶさないように緊張してしまう。
寝かせつけは一緒でも、寝るときは別の布団でねることを強くおすすめする。
光や温度
質の高い睡眠をめざすなら、夕方からは電気をオレンジ系に薄暗くして、スマホは寝室からはずすべきだ。
スマホやTVなどの光刺激は、カフェインの数倍あり、覚醒作用がはたらく。そして情報量がふえるほど、睡眠時の脳は働かなければならないからだ。
また、雪山で体温がうばわれると寝てしまうように、ひとは体が冷える過程で眠くなる。
つまり、入浴後、30分から1時間で布団にはいれば、ほどよく体がさめて眠くなる。
ストレスの鎮め方
夢をみないためには
夢をよくみるひとほど、朝すっきり起きられない。
夢をみてしまう理由は、思考を整理するためか、つらい経験を何度もシミュレーションして慣らすためといわれる。
交通事故のあと、何度も事故の夢をみるのも慣れて立ち直るためだ。
仕事で忙しいひとは、たいてい夢の中でも忙しい。そのため緊張してしまい、翌朝頭痛が出る。
つまり、夢をみないためには、日中の仕事をうまく片付ける必要がある。
立て込んだ仕事をどのタイミングで切り上げるかは、自分なりのルールをもたないとズルズル遅くなってしまう。
きりのいいところまでやって帰るか、20時までなど時間を決めて帰るほうがよい。
一般に試験でも資格でも、60点以上なら合格が多いため、60%できたと感じるなら自分に合格をだして帰ってほしい。とくに完璧主義なひとは、きりのいいところにすると長引くため、時間を決めた方がよい。
人間関係のストレスには
人間関係がしんどいひとは、とらえ方や行動をかえるとうまくいきやすい。
他人や過去はかえられないが、とらえ方はかえることができる。
とらえ方が変えられなくても、行動はかえることができる。
一般的には、行動を変えた方が悪循環からぬけだしやすい。
いつもと同じ行動パターンでいるかぎりは、いつもと同じ結果しかでないからだ。
詳しくは、こちらを参考にしてほしい。
睡眠はメンテナンス時間
睡眠の質をあげれば、毎朝頭痛という悪循環からぬけだしやすい。
人生の1/3は睡眠時間。
一日の余った時間にねるスタンスから、最高の一日を始めるためにねるスタンスにきりかえることで、頭痛になやまされない人生をおくってほしい。